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映画、本などの記録帳

クリストフガンズ:美女と野獣(2014)ーもうひとつのMagnetic Rose

日本のアニメ特に宮崎駿監督に影響を受けているというクリストフガンズ監督の美女と野獣。クリストフガンズ監督の映画を観るのは初めて。

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大友克洋今敏)監督の影響>

森の中で二人が踊るシーンは今敏っぽいなとよく調べてみると監督はバラで覆い尽くされた城のモチーフは大友克洋監督のMEMORIESという短編映画のひとつ『彼女の想い出(Magnetic Rose)』に影響されている。

出てくる宮殿内部は床の図形といいそっくり。踊り場でまわりが拍手するシーンや食事の置かれたテーブル。城を物色するあたりにも似ている。

脚本・設定は今敏監督とクレジットされていた。

あとツルが伸びる描写はAKIRAの影響ではないだろうか。野獣のマントもどことなく鉄雄に似ている。

 

宮崎駿監督の影響>

お父さんが食べ物に手をつける→千と千尋

PSPのホーム画面のような金色の光→ナウシカ王蟲の蝕手

目のでかい小動物?妖精?(犬だったやつ)→たぶん、もののけ姫のコダマ

林の小さなトンネル→となりのトトロ

 

この映画は宮崎駿監督というより大友克洋監督の影響の方が大きいようだ。

 

<その他影響>

ガンツに出てくる大仏サイズの巨人→映画:大魔神怒る

 

<印象的なシーン>

・ダンスをしたのに約束を果たそうとしない野獣をベルがディスると野獣が激怒。彫刻化したプリンスが涙を流すシーン。

 

・家を出る前に父親は妻に先立たれていることを表す彫像を映すシーン。プリンセスも彫像になっている。ベルの親と恋人はどちらも愛する人に先立たれている。またベルが原因で母は死に、野獣が原因でプリンスが死ぬ。

 

・ボロ家に移った一家はベル以外全員昔の小綺麗な格好のままでいる。生活に馴染めずプライドが捨てきれていないことを表している。

 

・モーゼの奇跡のように森が真っ二つになり道ができるシーン

 

・ベルが城に戻ってきたと思いきや彼女ではなくペルデュカス一味だった時の野獣の目つき。彼女が戻ってきたと思ったらヤンキーで部屋荒らされまくったらあんな目つきになってしまう。城の内部を壊すあたり中東を想起した。

 

<話の流れ>

三部構成。

Aパートはベルが城に行く理由

Bパートは野獣の過去(主軸となっている)

Cパートはペルデュカス一味の退治+野獣から人間化

 

<わからなかった部分>

・CG がふんだんに使われてる。その為どうしてもそちらに目がいってしまい話の世界に集中できませんでした。流石に矢を射られた鹿のアップの部分のCGは冷めた。費用がかかるのかもしれないが実写の方でやって欲しかった。

 

・冒頭双子の姉が父に向かって放ったパピーヌ?パピヌ?はなんだったのだろうか『お父さん』という意味だろうか?あと『心臓が止まったからいいでしょう』と言ってバッタっと倒れる。これはコメディシーンなのだろうがきっとフランス人にしか判らないだろう。現時点でよくわからない。

でも金持ち一家を(格好からし中流・小金持ち位の)民衆がシーン自分たちより上の人間が下に落ちる姿を門の前であざ笑う姿は万国共通で理解することができる。

 

<総括>

はっきり言ってあまり面白くはなかった。アニメの美女と野獣を観たことがあるがそちらのほうがキャラクターの味わいがあった。野獣になったキッカケの部分を中心に持ってくるあたりはいいがCG映画が苦手な分の最後までめり込むことができなかった。気になってしまった。また、インスパイアを受けただろう『彼女の想い出』という傑作とどうしても並べて評価してしまう。